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やまぐち国際協力の里講演会

「モノづくりを通しての国際貢献 地雷除去に挑む~豊かで平和な大地への復興~」を開催

6月8日(金)、吉田キャンパスにて、山梨日立建機株式会社代表取締役 雨宮清氏を講師に迎え、山口国際協力の里講演会「モノづくりを通しての国際貢献 地雷除去に挑む~豊かで平和な大地への復興~」を開催し、学内外から、約30人が参加しました。

雨宮氏は、1994年にカンボジアを訪れた際、対人地雷で膝から下を失った老女に出会い、いまだ続く戦争の爪痕に衝撃を受け、以来、地雷除去機開発に奮闘し、1995年に第1号機の開発に成功しました。現在、雨宮氏が開発した除去機は、世界9カ国で86台が稼働しています。

講演では、特に、子どもの被害が大きいこと、その理由として、子どもは体が小さく地雷の衝撃を受けやすいこと、貧しい家の子どもたちは学校に行けないため、地雷注意の文字が読めず、地雷に関する知識も乏しいこと、地雷の形状がおもちゃと間違いやすいことなどが述べられました。また、地雷除去員の死傷が後を絶たないため、機械化による地雷除去が必要だと力説し、子どもたちに地雷の怖さを伝えるため、実際に爆破の現場を見せたというエピソードも披露されました。

子どもたちの笑顔を守るために地雷原の復興に懸ける雨宮氏は、座右の銘として「技術の根源はモノづくりと人づくりにある」を挙げ、人を作ることと心がある国際貢献の大切さ、思いやりの素晴らしさ、使命感と目標を持って行動することの強さについて、自らの体験をもとに語りました。

山口大学では、「国際協力の里」構想を掲げ、さまざまな国際協力活動に携わる人々が集う「場」を作りつつあります。この「国際協力の里」も「心」を大切にして、文字どおり国際協力の「ふるさと」となるよう発展させていきたいと思っています。

やまぐち国際協力の里講演会