back

スリランカにてワークショップを実施

3月16日(月)と17日(火)の両日、農学部の執行教授を中心とした視察団4名がスリランカを訪問し、現地の遺伝資源の機能解析等に係る能力開発のためのワークショップを開催するとともに、主に農業技術に関する視察を行いました。

1993年に生物多様性条約が発効して以来、途上国を中心に、土地固有の在来生物や種子をはじめとする遺伝資源を、研究や製品開発の目的で国外に持ち出すことを規制する動きが進んでいます。

今回のワークショップ及び現地視察は、農林水産省から再委託を受けて実施されたもので、スリランカの農林水産分野における遺伝資源の探索・機能解析等に関する能力開発を支援し、同国と遺伝資源の取得及び利用促進のための協力関係を築くことで、将来スリランカとの遺伝資源の取引を円滑にすることを目的としています。

現在、スリランカは、特に農作物の増産と病害対策のために、様々な農業技術を活用しています。3月16日のワークショップでは、執行教授らが種子の改良による農作物の増産や、病害の原因及びその対策等に関するプレゼンテーションを行いました。一方、スリランカ側の研究者からは、増産のための様々な取組みが紹介されました。また、その後行われたパネルディスカッションでは、現在のスリランカの農業が抱える課題について活発な意見が交わされ、解決に向けた具体的な方策も提案されました。今回のワークショップは今後の活動を推進していくうえで大いに参考になるものでした。

スリランカにてワークショップを実施
スリランカにてワークショップを実施
スリランカにてワークショップを実施

3月17日には、前日のワークショップで紹介された現地での取組みを視察する目的でスリランカ農業局の研究施設及び農場を訪れました。視察先では、ねぎ、唐辛子といったスリランカの主要農産物の育種や病害対策に関する先進的な研究が行われ、その成果と現地の伝統的農業との融合が試行されており、農産物増産への熱意が感じられました。

スリランカにてワークショップを実施
スリランカにてワークショップを実施

視察後に実施された意見交換会では、本学関係者が実際に現場を視察した際、新たに発見した課題を指摘し、助言を行いました。また、今後その課題解決のために、スリランカ側の要望を反映しながら、様々な方策で協力体制を築いていくことが確認されました。

スリランカにてワークショップを実施
スリランカにてワークショップを実施

山口大学は、今後も途上国の要望を取り入れながら最適な形で技術協力を行い、途上国の発展に寄与します。

スリランカにてワークショップを実施