back

「山口大学『国際協力の里』特別講演会」を開催しました

「山口大学『国際協力の里』特別講演会」を開催しました

平成28年2月3日(水)、人文学部大講義室にて「山口大学『国際協力の里』特別講演会」を開催し、学生、教職員、一般の方など約70人が参加しました。

講演会では初めに司会進行役の富本 幾文国際・地域連携担当副学長補佐より「一緒に日米関係の将来について考えてみましょう」と開会挨拶があり、続いて、特別講師としてお招きした在福岡アメ リカ領事館首席領事 ユーリー・フェッジキフ氏によって「日米関係―10年後の姿」と題した特別講演が行われました。

冒頭でフェッジキフ氏は、昨年の国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で新たな法的枠組みである「パリ協定」が採択されたこと や、一昨年発生したエボラ出血熱大流行の際の日米の連携した教育・防止活動による死者数増加の抑止、昨年のイランとアメリカを含む諸大国との核開発廃止に 関する合意等、各国の協力によって得た成果について触れ、世界は相互に繋がっており、各国が互いに協力・連携することで、国際社会に大きな変化を起こすことができると話されました。

続いて、近年の米中関係構築や今年起こった北朝鮮の水爆実験、昨年の日本・韓国の「慰安婦問題」に関する合意、日本やアメリカなど12か国が参加 した環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の合意、軍事政権から民主政権の樹立を果たしたミャンマー等、日本とアメリカを取り巻く様々な話題を提供した うえで、多くの課題に直面している現代の国際社会において、日本とアメリカは各国への指導的役割も求められる重要なパートナーであり、これからも共通の価 値観を持って両者の絆を強化していきたいと語られました。

また、自身が仕事中に耳にした「日本は島国だから…」「今の若者は内向き」といった現代の日本に対する消極的な声を否定しつつ、タイトルである 「10年後の姿」というキーワードに絡め、一国では解決できない国際的課題について、10年後の日本、10年後のあなたは何をすることができるのかを参加 者に問いかけました。

特別講演の後は、参加者を交えたフリーディスカッションが行われ、日本の集団的自衛権行使容認、アメリカ合衆国大統領選挙、アメリカの対日政策等、日本とアメリカに関する様々な疑問が寄せられ、活発な議論が行われました。

最後に岡 正朗学長より「日本とアメリカの関係が深いからこそ、本日は活発な議論をすることができた。学生達が積極的に質問してくれて大変嬉しい」との閉会挨拶があり、講演会は盛況のうちに終わりました。

講演を行うユーリー・フェッジキフ氏
講演を行うユーリー・フェッジキフ氏
フリーディスカッションの様子
フリーディスカッションの様子