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山口大学「山口国際協力の里」特別講演会
「台湾の歴史と日台関係」を開催しました

6月10日(金)、本学吉田キャンパス共通教育棟11番教室において、公益財団法人交流協会台北事務所代表の沼田幹夫氏(交流協会台北事務所は 台湾における日本大使館に相当する機関であり、その代表である沼田氏は実質的な大使に相当)を講師としてお招きして山口大学「山口国際協力の里」特別講演会「台湾の歴史と日台関係」を開催し、学生や教職員、自治体関係者など約70名が参加しました。

始めに岡学長から「現在本学は国際総合科学部を中心に台湾との交流が活発化しており、本日の沼田代表の講演をきっかけに、本学を含めた県全体と台湾との交流が今後ますます発展することを期待したい」と開会の挨拶が述べられました。

続いて、沼田代表による講演が行われ、台湾の歴史と現状を台湾の対日感情と絡め、外交そのものに関して語られました。特に、日本と台湾の交流 の歴史に関しては、教育・医療・インフラ整備等、これまでの台湾の発展に日本が大きく貢献しており、その中で、特に教育の発展に貢献した山口県出身の楫取 道明や井原順之助の活躍を礎に、山口県と台湾との交流は今日も引き継がれていることが紹介され、出席者の大きな関心を呼んでいました。

その後、外交とは本来、国同士の関係がフィフティーフィフティーであることが紹介されました。それは時に世論によって大きく左右されるものであり、その具体的な例として、当時のアメリカ国民の声が政治判断を180度転換させた、過去の李登輝氏(元台湾総統)による訪米の事例が紹介され、国民全体が外交を動かし、ひいては国家間の関係を改善に向かわせるものであると沼田代表は熱く語られました。

また、台湾の50%近くの人が「一番好きな国は日本である」と答えた近年のアンケート結果から、今日の日台関係は良好であり、日台関係は今後、我が国にとって経済的にも文化的にも非常に重要なものであると語られました。

講演の後に行われた質疑応答では、台湾に留学予定の学生の質問に対し、沼田代表が「あなたが台湾に留学し、そこで出会う人たちは、あなた自身を通して日本を見る。それはつまり、あなたは日本の代表という事であり、立派な外交官である。」と語られ、多くのことを台湾で学び、現地の人と様々な交流を持つことが、今後の日台関係、ひいてはその他の多くの国々と我が国の交流の発展に資することになるとの、期待を込めた強いメッセージが送られました。

本学では、昨年度設置した国際総合科学部の学生がこの秋から台湾の大学との交換留学をスタートさせることに伴い、台湾の大学との交流が益々活発になります。今回の講演会をきっかけに、本学は今後も学術、文化等、様々な点で台湾との交流を促進し、台湾との関係深化に努めます。

山口大学「山口国際協力の里」特別講演会「台湾の歴史と日台関係」を開催しました
山口大学「山口国際協力の里」特別講演会「台湾の歴史と日台関係」を開催しました